男気じゃんけん!
でも奢られたいし、奢りたい。
日本テレビ『ぐるぐるナインティナイン』の名物企画、ゴチになります!を見ていて、
「友達とやりたい」と思った人はたくさんいると思う。
私もその内の1人だ。
デザートを1600円と頼めば、大体ニアミスする!
その知識だけは得た。
でも実際ゴチをやろうとすると、価格名を伏せて商品を頼むのは難易度が高い。
知り合いのシェフなら可能だが、知り合いのシェフなんていないし、
シェフに気を使い「高い!」とかのリアクションができない質素なゲームになる。
また、価格名を伏せようとすると、
商品名も見づらく、店に何があるのかわからない。
メニューを直視できないのだ。
もし行った場所が高級中華料理店だとしたら、
ありそうな「ツバメの巣スープ」を頼まざるを得なくなる。
または、高級中華あるあるの創作料理名を言うことになる。
ツバメの巣スープ合戦or妄想中華合戦である。
ゲームの趣旨が変わってしまうのだ。
では奢らせるゲームのチャンピオンは何か。
今現在最も覇権を握っているのは、
「とんねるずのみなさんのおかげでした」男気じゃんけんだろう。
じゃんけんで勝った人が奢る、
いたってシンプルなゲームである。
私自身もやったことがあるし、
ファミレスで男子高校生が盛り上がっている光景を少なくとも5回は見た。
でも、待ってほしい。
男気じゃんけんの大前提として、
「勝ったものは喜び、負けたものは奢れなかったと悔しがる」のだ。
(ちなみに番組では、負けて喜んでしまうとケツバットなどの制裁がある。)
「負けて喜んでいる」ことを罰する、これほど判断が難しいものはない。
負けてガッツポーズをしている、雄叫びを上げる
は明らかにルール違反であるが、
些細な表情や仕草の変化で失格を出すのはメンバーのノリ次第だ。
人狼一回目の投票で、
4/5くらいで疑われ追放されるいじられキャラは、
男気じゃんけんでも同じ被害を被る確率が高い。
人狼は匿名性が高いから復讐のしようがないけど、
直接民主制である男気じゃんけんは復讐可能だ。
報復を恐れてなのか、
ルール違反に対して異議を唱える人を、
日常生活で見たことがない(まあ、男気じゃんけんを普段見ないけどw)。
「負けたけど、ちょっと笑ったよね。はい、奢り決定ー。」
地獄の空気になること間違いなしである。
だから、男気じゃんけんという名の、普通のじゃんけんになるのは当たり前なのだ。
「男気・侠気」
弱いものが苦しんでいるのを見逃せない気性。男らしい気質。義侠心。
引用:デジタル大辞泉
辞書からも分かるように、世間で認知されている男気じゃんけんは、
勝者(奢る人)に男気が集中しているのではなく、
全員が無意識のうちに気を使いあっているので、
全員が男気あるんじゃないか?と個人的に思うのです。
じゃんけんは世界を救ったりして。